おしゃれな階段を例に歩きやすい階段の寸法をご紹介!! デザインや位置、場所も重要です!!

おしゃれな階段を例に歩きやすい階段の寸法をご紹介!! デザインや位置、場所も重要です!!

みなさんこんにちは!愛とロマンの男マーカスです!

戸建住宅や注文住宅を購入、または計画中のみなさん、階段について考えたことはありますか?

階段と一口に言ってもいろんな階段があります。

階段はいろんな体型の人間がストレス無く安全に使用できなくてはなりませんよね!

急勾配で歩きにくかったら2階に行きたくなくなるかもしれませんし、降りるときに危ないかもしれません。

だからといって緩い勾配で計画してしまうと、せっかくのお部屋のスペースが狭くなってしまうかもしれません。

それに、階段って計画する場所によっては人目につく場合もありますから、デザインも重要です。

家の中での動線計画にも深く関わってきますから尚更たいせつです。

今回は階段の寸法や、計画する場所、デザインなどについてご紹介していきたいと思います。




住宅における階段の幅

住宅というのは(主に木造)はモジュールという物差しで計画し作っていきます。

910mmや1000mmがモジュールと呼ばれるものです。

このモジュールを基準に半分の455mmとしたり倍の1820mmとしたりして組んでいきます。

 

一般的には階段はモジュール幅で計画されます。

例えば910mmのモジュールで計画された家の柱と柱の芯~芯までの距離は910mmですから、柱に105mmの角材を使用し壁にボードを貼ってクロスを貼った場合に壁から壁まで、おおよそ780mmとなります。

この中に階段を計画するので階段に手摺があったりすると手すりから壁まで、おおよそ700mm程となりますから、両側に手すりがあればもっと狭くなるということになります。

 

ですが、法律では階段の幅は決められています。

建築基準法では階段の幅は75センチ(750mm)以下にしなさいという決まりがありますので注意が必要です。

ちなみに、これには手すりは含まれませんのでご安心ください。

階段の蹴上げ寸法

階段の段差のことを「蹴上(けあげ)」と言います。この蹴上の寸法は実は法律で決められています。

建築基準法では蹴上は23センチ(230mm)以下にしなくてはなりません。

ですが住宅で23センチというのはちょっと高すぎます。

できれば19センチ程としたいものです。もっと詳しくいえば、蹴上と踏面とのサイズのバランスが大切です。

例えば蹴上を21センチと高く設定して踏面が18センチだととても上り辛く、降りるのが怖い階段ということになります。

階段の踏面寸法

階段の踏み板のことを「踏面(ふみづら)」と言います。

上の続きですが、これもまた建築基準法で最低寸法が決まっていて、踏面は15センチ以上としなくてはなりません。

でも15センチというのは現実的ではありませんよね。

実際のプランニングでは階の高さや面積などの関係性も考慮しなくてはならないため、階段だけで踏面のサイズは決められませんが、蹴上が19センチ程度であれば23~24センチ程の踏面が良いのではないでしょうか。

これは慣れの問題が大きいので、もし気になる方はご自宅の階段を基準に考えてみて下さいね。

階段を設置する場所

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階段は構造とも切っても切り離せない関係性ですが、少し難しいのでここでは省きます。

以下に様々な事例をご紹介しながら、どんな場所に階段を設置すべきなのか探ってみます。

玄関ホールなどのパブリックスペース

よく見る配置ですね。玄関ホールなどの部屋ではないパブリックスペースに配置した事例です。

この場合は、各部屋を独立して使用することが出来ます。言い換えれば人の行き来を気にすることがないというメリットがあります。

また計画上、二階においても廊下などに設置しやすいのでプライベートが確保でき、天井も高く出来ることから大きな開放空間を作ることが出来ます。

このような階段を利用した吹き抜けを玄関に配置すると広々とした玄関が出来上がります。

通路に設置し「場」を作る

面積の制約が厳しくなければ実現できそうな事例です。

1階の廊下などの通路に設置することで、暗くなりがちで人が通る以外に使い道がなかったような廊下が、「場」として生まれ変わります。

廻り階段とすることで、大きな吹き抜け空間を作り出すことができ、二階からの光を廊下へ届けることも可能です。

多目的スペースに設置し交差点を作る

これは和室や書斎を兼ねた多目的スペースに階段を設置した事例です。多目的スペースは家族の誰もが多目的に利用できる場所です。

本を読んでもいいし、寝転がって昼寝しても良いし、談話してもゲームをしても何をしても良い場所です。

このような多目的スペースでは家族内で交流が生まれます。このような交流の場所に物理的な交差点を作るのです。

つまり階段を設置し人の流れの拠点にしてしまうという発想ですね。

写真の事例では割栗石を敷いて、敢えて外空間のような場をつくり、床にも石調のタイルを貼ることで、中と外を意識的に作り出しています。

これも同じような手法ですね。部屋と部屋をつなぐ廊下に階段を設置し壁面をガラス張りにして、外部空間を室内に取り込むようなデザインです。明るく開放的な廊下を作り出すことが出来ます。

日本の場合、プライベートを気にしますから、このように思いっきり開放することは少々ハードルが高いですが、気持ちのいい空間には開放感が欠かせないようです。

リビングに設置し吹き抜けを利用する

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リビングのような家族が集まる空間に階段を設置した事例です。

このメリットはなんといっても家族の距離感を縮めることが出来る点だと思います。二階へ行くには必ずリビングを通らなくてはなりません。さらに二階にも書斎スペースやフリースペースを設け、そこに階段をつなげれば第二のリビングとして機能します。

また階段の吹き抜けを利用し、リビングまるごと吹き抜けにしてしまうことも可能です。昨今は断熱性能も上がりました。床暖房や蓄熱暖房のように輻射熱による暖房器具が普及したことによって、「吹き抜けは冬寒い」という常識は今崩れ去ろうとしていますから、気持ちのいい吹き抜けは積極的に計画していくと良いかもしれません。

ダイニングルームに設置する

これも上と同じような効果を得られます。開放的なダイニングで明るい日差しのもと家族皆で朝食を楽しみましょう。

子供室とつなげる

日本の住宅はそのほとんどが二階に子供室を計画しがちです。

これは賛否があり、一考に値しますが、子供との物理的な距離を縮めた事例がこれです。

吹き抜けから子供室が直接伺えるようにしたものです。

1階と上下間でつなぐことで話すことも出来、こどもにとってはアスレチックのようで楽しいかもしれません。

リビングに設置し見せ場とする

リビングに設置する事例は前にも紹介しましたが、これは中二階をつくり、そこに陽だまりを計画しています。

中二階のおかげで天井のラインが下がり、空間に変化が生まれていますね。

変化を生むことは単調でないことを意味し、結果、空間に広がりをもたらしてくれます。

この事例も例にもれず、踊り場があり、その上が大きく吹き抜けていることにより更に一つ空間が出来ています。

奥行きが感じられ広さを体感することが出来るでしょう。

階段下を利用する

面積に余裕があれば様々なギミックを楽しんで計画することが出来ますが、そうでない場合は階段下の空間ですら勿体無いと思うものです。

少しでも収納がほしい、空いた空間でいいから書斎が欲しい。

そのようなニーズはたくさん聞きます。そんなときには写真のように棚を計画したり机を設けたりして空間を有効的に利用すると良さそうです。

階段の吹き抜けを利用して陽だまりをつくる

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階段は動線計画上、家の隅に計画されることがあります。

写真の事例では敢えてガラス張りにし、他の空間とは違うサンルームのようなテイストで仕上げています。

読書をし、景色を楽しみ、まどろむ。まるで時間の流れが止まったように特別な空間が出来上がっています。

階段の魅せ方、使い方、空きスペースの利用方法によって、見事に空間が生きた事例です。

細長い建物には直階段を計画する

町家のような細長い敷地にある建物は間口がとても狭いことが多くあります。

そのせいで、曲がり階段などは計画上難しい場合があります。

 

そのようなときにはまっすぐな直階段を計画します。

廊下なども計画することが難しいので基本はこのように、部屋内に設置することになります。

また町家は隣家との距離がないことにより窓が計画しにくく、太陽の光をうまく取り込めません。

ですからこのような事例では積極的に高い位置からの光や天窓といったところからの光を1階へ落としてやります。

写真ではダイニングの上を吹き抜けにし、階段の吹き抜けを利用した高さある空間となっています。

階段を家具としてデザインする

これは特殊な事例ですが階段が家具として見事にデザインされています。

空間構成の見事さもさることながら、収納やカウンター、本棚といった複合要素が絡み合っていますね。

また高い天井まで達さないように高さを抑えることも、空間をやわらかく仕切る要素として利用出来ています。

背面にはテレビなどを組み込んだギミックも隠されているようです。

特殊な段状のもの

階段ではなく段状のものです。ロフトなどに行くためのものですね。

階段だと法規に引っ掛かりますから、物は言いようです笑

手すりがまるで迷路

迷路ではなく、一様のデザインなのですが、あまりにも入り組んでいて階段の主張度合いがハンパない事例です。

階段の種類

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いろんな事例をご紹介しきましたが、階段のスタイルもいろいろあったように思います。

階段が壁から飛び出しているものや、一段ずつワイヤーなどで吊っているもの、魚の背骨のように鉄骨一本で支えているもの、箱状の収納が積み重なっているもの、いろいろあります。

名前まで覚える必要はありませんが、みなさんが購入なさる家や計画中の家の階段がどのような階段なのかを知り、動線上どのような効果が期待できるのか、今一度確認してみるのも楽しいかもしれません。

もしかするとその時、突発的に良いアイディアが閃いて設計者を驚かせるような階段の案が飛び出すかもしれません!

階段の設計は基本中の基本

設計事務所に入社した新人は住宅の設計を覚えるために、階段の設計をさせられるという設計事務所もあります。

それくらい、階段には住宅設計の基本が詰め込まれているのですね。

 

建物の構造のこと、ヒューマンスケールのこと、階段の作り方や収まりのこと、そして階段のデザインのこと。

歴史上美しい建物には、かならず美しい階段があります。

世界の美しい階段だけを特集した写真集や資料集が山程あります。

購入とまではいかないまでも建築設計者であれば一度は目にしたこともあるかと思います。

階段は奥が深いのですね。

みなさんも、せっかくの住まいづくりですから階段一つとっても注目して見て挙げてくださいね。

既成品ではないオリジナルの階段であれば、なおさらです。

 

今日はこんなとこ!おしまいっ

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