みなさんこんにちは愛とロマンの男マーカスです。建築士として長く建築業界にいる男が、住宅購入について思うところを吐露します。参考になるか、ならないかは…….、アナタ次第です!!!゚( ・`ω・´)
「そろそろ戸建ての家がほしいなぁ」と思ったみなさん、まず、何をしますか?
・住宅情報誌を購入して勉強!
・手っ取り早く住宅展示場へGO
..大きく分けて2つ!? でもでも、フツーこれくらいのことしか思い浮かびませんよね?
でも、もう少し考えてみます。
・地域で開催されている住宅セミナーや勉強会へ参加する
・WEBで土地や住宅情報について検索する
・建設会社などへ資料請求wpする
・最近建てた知り合いへインタビューして情報収集する
・土地情報を仕入れに不動産屋へGO
こんな選択肢が増えていくかもしれません。
でも、ちょっと待って下さい!
行動を起こす前に知っておいて欲しいことがあります。
今回は「新築の戸建住宅をほしい!」という方々のために、まずは検討すべき3つの依頼先について紹介したいと思います。
おれ、中古の戸建て、イイ
わたし、マンション、イイ
という方は別の記事でご紹介したいと思います。それではいきましょう。
戸建て住宅をつくってくれるところ
みなさん、戸建住宅を建てようとした時に建築を依頼する先にどんなものがあるのかご存知ですか?
大きく分けて3つです。
・大手ハウスメーカー
・工務店、建設会社
・建築家/建築設計事務所
ではそれぞれのメリットを見ていきましょう。
大手ハウスメーカー
メリット ハウスメーカー
・なんといってもネームバリューの大きさです。大手であるということで安心感があります。
・立派なカタログで新築に対する夢と希望が増大!楽しくなります。
・住宅展示場があるので、実際に見て触れることが出来ます。
・ラインナップが準備されており「型」が決まっているので、ラクです。
・各社独自の工法を開発していて、いろいろな選択肢の中から自分にあった工法や性能を選べます。
・お金のことや、土地のこと、設計のこと、建築のこと、引き渡しまで全てを任せてOKです。
・完成引き渡しまでがとても早いです。
デメリット ハウスメーカー
・価格が高い傾向にあります。カタログのように夢を追いかけすぎると、超高額になることも。
・自由度が低く、オリジナル性に欠けます。
・良くも悪くも営業マンの情熱が熱いです。
・『坪単価〇〇円!』とか書いてあったけど、よくよく見ると、トイレやキッチンは別ですとか、照明は別ですとか、もぉなんか…そのままじゃ住めないじゃん!という裏設定みたいなヤツ
・斜面地とか建築できない場合が多く、造成している土地に限定している場合があります。
おおまかにこんな感じだと思います。
これらから推測すると、大手ハウスメーカーに向いてる人は
・とにかく安心できる家をつくりたい
・資金力がある
・それほど要望は多くない むしろ決められていたほうがラクで良い
・皆と同じ一般住宅が好み
・すぐに住みたい
少し偏った見方が強いかもしれませんが、建築業界にいると、普通が一番と思う方々が多いように感じます。良くも悪くも住宅は「商品」だと割り切って考えられる方々に向いているようです。
工務店・建設会社
メリット 工務店・建設会社
・地元の工務店や建設会社の場合、対応も早く、いろいろ親身なって話を聞いてくれます。
・価格的にリーズナブルなことが多く、予算調整にも柔軟に対応してくれます。
・モデルハウスを準備してある場合が多く、実際に見て触れることが出来きます。
・ある程度の自由設計が可能です。
・各社工夫を凝らした家造りを提唱しているので、いろんな選択肢から自分にあった会社を選ぶことが出来ます。
・お金のことや、土地のこと、設計のこと、建築のこと、引き渡しまで全て任せてOK
・完成引き渡しまでが比較的早いです。
デメリット 工務店・建設会社
・一定の仕様で建てていることが多く、会社の規模も限定的なことから安心感に欠けることもあります。
・設計専任者がいないことが多く、地方になるほどデザインセンスに乏しい傾向にあります。
・提案力に乏しく、施主の主張と担当者の意思疎通がうまくいかないことがあります。年齢差によって、より顕著になるようです。
・地方だと建築現場で大工さんが主導権を握っている事が多く、大工さんのセンスで建てられてしまうことがあります。(実際に、こちらの方がいいからという理由で違う窓が付けられていた)
・夢よりも現実路線が強い傾向にあります。
・知り合いに依頼した場合に、話がこじれたりすると関係が悪化することを恐れて意見が言いにくいというジレンマに陥りやすくなります。
中には良いものづくりに全身全霊をかけ、デザインセンスもあり、アフターや運営などしっかりとした基盤を持つ工務店も数多くあります。
安心感をどこに感じることが出来るかは個人によるかと思いますので、これらは参考程度に留めてくださいね。
これらから推測すると、工務店や建設会社に向いている人は、
・工務店や建設会社の考え方に好感が持てる
・センスよりなによりも価格的にリーズナブルに抑えたい
・ある程度の要望があるので、柔軟な対応を望んでいる
・すぐに住みたい
少し偏りもあるかもわかりませんが、価格を抑えたい、巷の坪単価で建てたい とお考えの方々からの支持が圧倒的に高い傾向にあります。
そのため、工務店どうしの価格競争が激しく、ときにはわたしが腰を抜かすほどの価格で請け負うところもあるようです。
建築家/建築設計事務所
メリット 建築家/建築設計事務所
・デザインセンスが抜群で、オリジナリティがあり相性が良い建築家だとユーザーが思っていた以上の提案があります。
・施主側に寄り添ってくれるため、建築現場の不正などが無いよう厳しくチェック(監理)してくれるので安心できます。
・複数の建設会社に相見積もりを取り、価格検討をしてもらえます。
・施主側に寄り添ってくれるため、建築費用の見積が適正価格かどうかチェックしてくれます。
・工事会社とは完全に独立した立場なので信頼できます。
・予算に見合った提案をしてくれるので、予算内で出来る最大限のところを狙ってくれます。
・自由度がとても高く、ユーザーが漠然とした悩みを投げかけても柔軟に、解決する糸口を見つけてくれます。
・斜面地など土地の形状を選ばず、あらゆる工法で対応が可能です。
・細かな説明があるので、わからないことがあっても丁寧に回答してくれます。
・ゼロから設計して作っていくので完成し出来上がった時には建築家と共に、とても大きな喜びと充実感、達成感が味わえます。そのためとても愛着の湧く家を手に入れることが出来ます。
デメリット 建築家/建築設計事務所
・建築家によって考え方や特色は千差万別。相性のイイ建築家を探すまで運も必要となってきます。
・上限がなく自由度が高いことにより、効能が高い材料や、グレードが良い建材を使用しがち。高額になることも多くあります。
・ハウスメーカーなどに比べ仕様が決まっていないため、建築業者に見積もりをとるまで明確な金額が判明しません。
・モデルハウスなどがないので、見て触れて確認することは出来ません。
・ゼロから設計し、作っていくので時間が掛かります。細かな内容の打ち合わせが続く、施主側にもある程度の熱意と根気が必要となります。
・相性が合わない建築家に依頼した場合、自分好みの住宅が出来にくく、建築家のスタイルに大きく左右されることになります。
・良くも悪くも、建築家のスタイルがあるので自由設計と言えども、全て施主の言いなりになるということではありません。
・無料で相談に乗ってくれるところがほとんどですが、事務所によってはどこまでが無料か異なるので、トラブル回避のために確認が必要となります。
・設計費がわかりにくく明確にしていないところもあります。工事費の10%前後としているところもありますが、事前に確認しておくとトラブル回避ができます。
建築費以外に「設計費が掛かる」というのはデメリットではありません。ハウスメーカでも工務店でも見積もり内に設計費は必ずどこかに含まれています。建築家は工事見積もりを細かにチェックするので、不明瞭な項目があればすぐにわかります。設計費程であればすぐに捻出できることも多くあるでしょう。
設計事務所の建物は雑誌で見るオシャレな家ばかりだと思っていませんか?こんなドリームハウス、わたしには不釣り合いだと思っていませんか?
それは違います。
雑誌で見るようなオシャレな家の写真や記事は建築家の代表作レベルであることがほとんどです。建築家も必死で撮った渾身の一枚かもしれません。ですから「不釣合い」など全く気にする必要はありません。声掛けするだけでも喜ばれると思います。
本来、建築設計事務所は施主のために家を作ってくれる良きパートナーです。自らの経験から導き出したノウハウと施主の要望をミックスさせ、どうすれば最も良い住環境が叶うのか、施主のために尽力する人々です。
・建築家や設計事務所って敷居が高いんじゃないの?
・わたしたちの依頼でも聞いてもらえるの?
まったくもんだいありません
建築設計事務所は建築が好きだから運営しているところが多く、お金のためではなく「良いものを作りたいから情熱を注いでいる」ところが殆どです。
なにも特別な心構えはいりません。
もしあなたが相性のイイ建築家と巡り合うことができ、住宅に対しての情熱をより引き出すことが出来たら、支払う金額以上の成果を得ることも出来るでしょう。
よくハウスメーカーや工務店の営業から「設計事務所に依頼すると高くなりますよ」「こだわりが強すぎて、なにも施主の意見を聞いてくれないですよ」と言われたことがある方々もいるかと思います。
…..ほんとうに、そうでしょうか?実際に会ってみましたか?
これらのことから推測すると、建築家/設計事務所に向いている人は、
・情報誌で見た夢のある住宅を手に入れたい
・要望がたくさんあり、情熱を持っている
・家造りは人の手によるもの との認識がある
・良いものをつくりたい
と言えると思います。
まとめ
建築業界に長く居るとわかることがあります。
結局は住宅は人の手によって作られるものなのです。 気持ちが入っていない住宅は良い建物になることはありません。逆に言えば気持ちが込められた住宅は素晴らしいものになります。
厳しい言い方をしますが、作り手側だけではなく施主の気持ちも重要です。施主の思いが強くなければ決して良い住宅は出来ません。
施主が情熱を傾けていれば、それに応えてくれる人たちが必ず居ます。あきらめず探しましょう。
みなさんの住宅なのですから、みなさんが周囲を巻き込んでいくべきです。”あなた”のために汗を流してくれる人はそう多くはありません。
『人間、こころがある』ということを忘れてはいけません。プロといえども血が通った人間なのです。
お金で動いてくれる人はいますが、「おれは客だぞ」という強固な姿勢の人々は必ず損をします。お金で動いている人はお金のために作ります。ですから出来るだけお金を残すよう作るでしょう。
まとめの最初に書いたように、気持ちが入った住宅は素晴らしいものになります。施主と作り手がお金以外の強い絆で結ばれた関係性が構築出来た時、素晴らしい住宅ができるのです。
要は、「建築が好きかどうか」これに尽きます。
ハウスメーカーにしても工務店にしても、大工にしても建築家にしても、建築が好きで建物に情熱を傾けてくれる人に依頼すべきだと思います。
そういうふうに結論付ければ、「新築戸建て住宅がほしいと思ったら誰に頼ればよいか」という疑問から答えを探しやすくはなりませんか?
しかし、いくら情熱を注ごうとしても、たくさんのハウスメーカーや工務店から自分に合った会社を探すのは、正直ちょっと大変です。
平日は働いていてまとまった時間もとれませんし、休日を使って探しても丸一日を費やしてしまい、せっかくの休日でも疲れてしまっては効率的ではありません。
正確な情報を手軽に調べられて、出来れば早めに情報が欲しい。
そんな方々は一度webサービスを検討してみると良いかもしれません。
ハウスメーカーや工務店について調べる
ハウスメーカーや工務店について調べたい場合には「持ち家計画」というサイトがあります。
ここでは、好きなハウスメーカーや工務店からいくつでも資料を取り寄せることが出来ます。
価格を比較して検討することも出来ますし、アフターサービスで比較する、なんてことも出来てしまいます。
そして、大きなメリットは、気になったハウスメーカーの間取りの相談に展示場へ足を運びやすくなるところです。
事前に検討していれば、興味のないメーカーの展示場へ行くことも防げますし、営業マンが苦手…という方々も安心して相談することができます。
インターネットが普及したこの時代に、webのメリットを最大限に利用しない手はないでしょう。
「家づくりで損しないために【持ち家計画】」は、時間短縮・効率よく正しい情報をいち早く知りたい方にとってはとても便利なサービスだと思います。
今日はこんなとこ!おしまいっ
少しでもみなさんのお役に立てれば嬉しいです。最後まで読んで下さったみなさま、本当にありがとうございました!
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